医薬経済オンライン

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日本の医薬品品質規制の大問題

医薬品品質行政の今後のめざすべき方向性(3)

第10回

元厚生労働省(薬系技官)津田重城

2022年8月15日号

 7月15日号からの続きになるが、短期的施策について少し補足したい。同日号で4月28日付のGQP関連の通知(薬生監麻0428第2号)を紹介した。製造業者Aが原料供給者や外部委託業者である他の製造業者Bと取決めを結んでいる場合、一定の条件下で製造販売業者が製造業者Bと直接の取決めを要しない「L字型取決め」の特例のように、見るべきものがまったくない訳ではない。だが、通知中に米国食品医薬品局(FDA)が数年前に提案したが、パブリックコメントの結果が思わしくなく、撤回したものを参考にしたと思われる「重要業績評価指標(KPI)」が記されている(6頁、記3・⑷ア)。  FDAの動きに詳しいインドなどの製造業者にそれを求めても「米国でさえ要求していないのに、日本に出す必要があるのか。見たければ実際に製造所に来てほしい」と言われるのが関の山だろう。通知全体の実行可能性を含...  7月15日号からの続きになるが、短期的施策について少し補足したい。同日号で4月28日付のGQP関連の通知(薬生監麻0428第2号)を紹介した。製造業者Aが原料供給者や外部委託業者である他の製造業者Bと取決めを結んでいる場合、一定の条件下で製造販売業者が製造業者Bと直接の取決めを要しない「L字型取決め」の特例のように、見るべきものがまったくない訳ではない。だが、通知中に米国食品医薬品局(FDA)が数年前に提案したが、パブリックコメントの結果が思わしくなく、撤回したものを参考にしたと思われる「重要業績評価指標(KPI)」が記されている(6頁、記3・⑷ア)。  FDAの動きに詳しいインドなどの製造業者にそれを求めても「米国でさえ要求していないのに、日本に出す必要があるのか。見たければ実際に製造所に来てほしい」と言われるのが関の山だろう。通知全体の実行可能性を含め

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