深層 特許係争
〝クラビット的〞LCMの攻防
「無効審決」で後発品参入、延命は成就したか
2009年3月1日号
先発品と後発品。特許を軸に、両者は本質的に、対立構造を抱えている。「先発なくして後発なし」とはよく言ったものだが、往々にして、特許係争という形で両者の利害はぶつかり合う。
先発品メーカーにとって、適応拡大や新剤形の投入といった、新たな知的財産権を伴う開発戦略は、「ライフサイクル・マネジメント」(LCM)と呼ばれる、まっとうな事業活動のひとつだ。しかし、LCMの本質は製品寿命の「延命措置」。一方、当事者の後発品メーカーにとっては、市場参入機会に遅れを来すことを意味する以上に、先発品メーカーによる過剰な市場防衛を許す、現行制度に対する批判も根強い。今年1月に厚生労働省の後発品承認が下りた抗菌剤「レボフロキサシン」(一般名、第一三共のクラビット)は、先発品メーカーのLCM戦略を象徴する医薬品と言える。
もともとが抗...
先発品と後発品。特許を軸に、両者は本質的に、対立構造を抱えている。「先発なくして後発なし」とはよく言ったものだが、往々にして、特許係争という形で両者の利害はぶつかり合う。
先発品メーカーにとって、適応拡大や新剤形の投入といった、新たな知的財産権を伴う開発戦略は、「ライフサイクル・マネジメント」(LCM)と呼ばれる、まっとうな事業活動のひとつだ。しかし、LCMの本質は製品寿命の「延命措置」。一方、当事者の後発品メーカーにとっては、市場参入機会に遅れを来すことを意味する以上に、先発品メーカーによる過剰な市場防衛を許す、現行制度に対する批判も根強い。今年1月に厚生労働省の後発品承認が下りた抗菌剤「レボフロキサシン」(一般名、第一三共のクラビット)は、先発品メーカーのLCM戦略を象徴する医薬品と言える。
もともとが抗菌剤
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