From Local to Global 私と公衆衛生
役所の掟は「数合わせ」
第5回
国際医療福祉大学副学長 岩尾總一郎
2009年3月1日号
「パーキンソンの法則」という言葉を、ご存知だろうか。
英国の歴史・政治学者であるシリル・パーキンソンが、英国の官僚組織を検証して、この法則を見出した。植民地が減っているのに、植民地省の役人の数は増え続けるなど、官僚は仕事の量や必要性とは関係なく、一定の割合で増え続けていくという法則だ。
とするならば、国連も偉大なる官僚機構。仕事の量とは関係なく、際限なく肥大を続けていく。
国連は、WHO(世界保健機関)をはじめ、ILO(国際労働機関)やUNESCO(国連教育科学文化機関)、世界銀行などの「専門機関」のほか、国連本体のなかに「主要機関」と「補助機関」がある。主要機関と言えば、総会や安保理事会などの理事会や事務局からなり、補助機関は、国連○○計画とか、国連○○基金などと呼ばれる機関で、国連決議によって設立...
「パーキンソンの法則」という言葉を、ご存知だろうか。
英国の歴史・政治学者であるシリル・パーキンソンが、英国の官僚組織を検証して、この法則を見出した。植民地が減っているのに、植民地省の役人の数は増え続けるなど、官僚は仕事の量や必要性とは関係なく、一定の割合で増え続けていくという法則だ。
とするならば、国連も偉大なる官僚機構。仕事の量とは関係なく、際限なく肥大を続けていく。
国連は、WHO(世界保健機関)をはじめ、ILO(国際労働機関)やUNESCO(国連教育科学文化機関)、世界銀行などの「専門機関」のほか、国連本体のなかに「主要機関」と「補助機関」がある。主要機関と言えば、総会や安保理事会などの理事会や事務局からなり、補助機関は、国連○○計画とか、国連○○基金などと呼ばれる機関で、国連決議によって設立さ
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