医薬経済オンライン

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貧すれば鈍するベンチャー「テラ」の終幕

創業者の規則違反で躓き、最後は詐欺師が暗躍

2022年9月1日号

「ついに」と言うべきなのか、「やっと」と言うべきなのだろうか。8月5日、東証スタンダード市場に上場する東京大学発バイオベンチャーの「テラ」が自己破産した。民間調査会社によれば、申請代理人の「即時手続き開始」の要望どおり、即日自己破産の開始決定が認められたもので、負債総額は1億8765万円。ついでに東証上場企業の倒産は、米国有名大学と提携し、会員制でがん診断と治療を行なうと謳った旧ジャスダック市場の「Nuts(ナッツ)」以来、1年11ヵ月ぶり、と付け加えている。  テラは東海大学医学部卒の外科医、矢﨑雄一郎氏が東大医科学研究所の研究員時代に樹状細胞に惚れ込み、がん樹状細胞ワクチン療法の開発会社として04年に創業したベンチャーだ。09年には旧ジャスダック市場に上場、投資家に期待されたベンチャーだった。昨年の東証の市場再編では「ベンチャー向けのグロー... 「ついに」と言うべきなのか、「やっと」と言うべきなのだろうか。8月5日、東証スタンダード市場に上場する東京大学発バイオベンチャーの「テラ」が自己破産した。民間調査会社によれば、申請代理人の「即時手続き開始」の要望どおり、即日自己破産の開始決定が認められたもので、負債総額は1億8765万円。ついでに東証上場企業の倒産は、米国有名大学と提携し、会員制でがん診断と治療を行なうと謳った旧ジャスダック市場の「Nuts(ナッツ)」以来、1年11ヵ月ぶり、と付け加えている。  テラは東海大学医学部卒の外科医、矢﨑雄一郎氏が東大医科学研究所の研究員時代に樹状細胞に惚れ込み、がん樹状細胞ワクチン療法の開発会社として04年に創業したベンチャーだ。09年には旧ジャスダック市場に上場、投資家に期待されたベンチャーだった。昨年の東証の市場再編では「ベンチャー向けのグロース

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