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政府を動かした学会

幹細胞研究の規制再編(前編)

医療ジャーナリスト 粥川準二

2009年1月15日号

 周知の通り、07年11月、京都大学再生医科学研究所の山中伸弥教授らが、世界で初めてヒト「iPS細胞」(人工多能性幹細胞)の樹立成功を報告した。iPS細胞は「新型万能細胞」と呼ばれることがあるが、そのとき以来、「従来の万能細胞」である「ES細胞」(胚性幹細胞)を含めて、幹細胞研究、そして再生医療や創薬など応用への期待が世界的に高まっている。「幹細胞」とは、身体を構成するさまざまな細胞に成る能力を秘めた細胞のこと。そのなかでもES細胞やiPS細胞が「万能細胞」として有名である。 iPS細胞はES細胞よりも、圧倒的に支持を集めているように思われる。その主な理由は、ES細胞とは違って、1人の人間となる可能性のある胚(受精卵)を壊したり、壊すことを前提につくったりすることなく、成人の皮膚など体細胞(分化済みの細胞)から得られることであろう。とく...  周知の通り、07年11月、京都大学再生医科学研究所の山中伸弥教授らが、世界で初めてヒト「iPS細胞」(人工多能性幹細胞)の樹立成功を報告した。iPS細胞は「新型万能細胞」と呼ばれることがあるが、そのとき以来、「従来の万能細胞」である「ES細胞」(胚性幹細胞)を含めて、幹細胞研究、そして再生医療や創薬など応用への期待が世界的に高まっている。「幹細胞」とは、身体を構成するさまざまな細胞に成る能力を秘めた細胞のこと。そのなかでもES細胞やiPS細胞が「万能細胞」として有名である。 iPS細胞はES細胞よりも、圧倒的に支持を集めているように思われる。その主な理由は、ES細胞とは違って、1人の人間となる可能性のある胚(受精卵)を壊したり、壊すことを前提につくったりすることなく、成人の皮膚など体細胞(分化済みの細胞)から得られることであろう。とくに中

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