行き詰まった「我田引水」商法 | 医薬経済オンライン

行き詰まった「我田引水」商法

オリックス・宮内会長が規制改革でもたらした功罪

2009年3月1日号

　御用納めも済んだ昨年１２月２９日夜。人通りの途絶えた東京・霞が関界隈で、経済産業省と財務省の一角だけは煌々と灯りがついていた。「資金繰りに詰まった複数の巨大企業が年末に倒産する可能性がある」――。とある財界首脳が漏らした警告が現実の事態となるのを防ぐため、両省があの手この手の支援を水面下で実施。無事、Ｘデーを乗り切った、まさにその日の終わりの光景だった。　関係者の間で「危機」が指摘されたのは日産自動車、ＮＥＣ、ソニー、イオンなど、製造業を中心とした日本人なら知らない人がいない大企業ばかり。そのなかに唯一のノンバンクとして、オリックスの名前も入っていた。　今ではすっかり政局と化した「かんぽの宿」問題で西川善文日本郵政社長と並ぶ渦中の人物となってしまったが、医薬品業界に長い人が「宮内（義彦）会長」と聞いて想起するの... 　御用納めも済んだ昨年１２月２９日夜。人通りの途絶えた東京・霞が関界隈で、経済産業省と財務省の一角だけは煌々と灯りがついていた。「資金繰りに詰まった複数の巨大企業が年末に倒産する可能性がある」――。とある財界首脳が漏らした警告が現実の事態となるのを防ぐため、両省があの手この手の支援を水面下で実施。無事、Ｘデーを乗り切った、まさにその日の終わりの光景だった。　関係者の間で「危機」が指摘されたのは日産自動車、ＮＥＣ、ソニー、イオンなど、製造業を中心とした日本人なら知らない人がいない大企業ばかり。そのなかに唯一のノンバンクとして、オリックスの名前も入っていた。　今ではすっかり政局と化した「かんぽの宿」問題で西川善文日本郵政社長と並ぶ渦中の人物となってしまったが、医薬品業界に長い人が「宮内（義彦）会長」と聞いて想起するのは小

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