医薬経済オンライン

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読む医療ー医者が書いた本の斜め読みー

風邪診療の転換期がきた

第201回

2022年9月15日号

間違いだらけの風邪診療 その薬、本当に効果がありますか? 永田理希 ちくま新書 2022年6月刊  この稿を書いているのは8月半ば過ぎ。新型コロナウイルス第7波の最中である。毎日、全国で15万人以上の新規感染者数が報告されている。オミクロン株になってから世界で最も感染者が多い国となった。救急医療の破綻が毎日報道される一方で、第6波まであった人々の活動制限を論じる意見はごく少数となって、法的位置付けより先に、実質的に「普通の風邪」、「インフルエンザ」扱いになろうとしている。抗原定性検査キットのネット販売まで自由化された。  国民も、医療者ももう慣れたということだろうか。確かに、感染者を差別するような風潮は急激に薄れた。陽性判定された人のインタビューでも、個人が特定されることへの危惧も小さくなっている。  しかし... 間違いだらけの風邪診療 その薬、本当に効果がありますか? 永田理希 ちくま新書 2022年6月刊  この稿を書いているのは8月半ば過ぎ。新型コロナウイルス第7波の最中である。毎日、全国で15万人以上の新規感染者数が報告されている。オミクロン株になってから世界で最も感染者が多い国となった。救急医療の破綻が毎日報道される一方で、第6波まであった人々の活動制限を論じる意見はごく少数となって、法的位置付けより先に、実質的に「普通の風邪」、「インフルエンザ」扱いになろうとしている。抗原定性検査キットのネット販売まで自由化された。  国民も、医療者ももう慣れたということだろうか。確かに、感染者を差別するような風潮は急激に薄れた。陽性判定された人のインタビューでも、個人が特定されることへの危惧も小さくなっている。  しかし、医

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