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臨床研究と患者の人権

第3シリーズ⑨ 倫理指針逸脱した先進医療

ジャーナリスト 出河雅彦

2022年9月15日号

金沢大学病院  ここまで金沢大学病院で行われたカフェイン併用化学療法の臨床試験の杜撰な管理について紹介したが、この臨床試験の責任者であった土屋弘行教授は、金沢大学が「臨床研究に関する倫理指針」違反を公表する5ヵ月前の2013年11月28日、内閣府の規制改革会議の公開ディスカッションに出席し、カフェイン併用化学療法の先進医療打ち切りを厚生労働省から通告され、古い薬で薬価も安いことから製薬会社が適応拡大のための新たな投資をしようとしないなどと窮状を訴え、保険診療と保険外診療の併用(いわゆる混合診療)によって継続できるよう求めていた。  土屋教授はカフェイン併用化学療法が極めて高い治療成績を上げていることを強調したため、混合診療の範囲拡大に前向きな規制改革会議のメンバーの一部から土屋氏の訴えに理解を示す意見も出された。だが、土... 金沢大学病院  ここまで金沢大学病院で行われたカフェイン併用化学療法の臨床試験の杜撰な管理について紹介したが、この臨床試験の責任者であった土屋弘行教授は、金沢大学が「臨床研究に関する倫理指針」違反を公表する5ヵ月前の2013年11月28日、内閣府の規制改革会議の公開ディスカッションに出席し、カフェイン併用化学療法の先進医療打ち切りを厚生労働省から通告され、古い薬で薬価も安いことから製薬会社が適応拡大のための新たな投資をしようとしないなどと窮状を訴え、保険診療と保険外診療の併用(いわゆる混合診療)によって継続できるよう求めていた。  土屋教授はカフェイン併用化学療法が極めて高い治療成績を上げていることを強調したため、混合診療の範囲拡大に前向きな規制改革会議のメンバーの一部から土屋氏の訴えに理解を示す意見も出された。だが、土屋

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