医療費抑制政策の転換を | 医薬経済オンライン

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医療費抑制政策の転換を

2009年1月15日号

　昨年１０月、脳内出血を起こした妊婦が、８つもの病院をたらい回しされた末に死亡するという事件があった。収容された「総合周産期医療センター墨東病院」（東京都墨田区）の当直医は２度目の要請があったので、やむなく受け入れたという。事件が大都会・東京で起こっただけに世の中に大きな衝撃を与えた。　そもそも、東京都の医師は十分充足していると思われていた。人口対１０万人比で、全国が２１７人に対して都には２８２人（０６年）いる。ところが、地域偏在が極端なのだ。都の全体医師数は０６年で、３万３６０４人である。しかし、千代田区・中央区・港区・渋谷区・新宿区・文京区・豊島区などの中央部では、医師は１万２８３８人と多く、江東区・墨田区・荒川区・江戸川区・葛飾区・足立区などの東部では３８８２人にすぎない。　同様に産科医の数は、中央部が４５４人、東部は１３４人。東... 　昨年１０月、脳内出血を起こした妊婦が、８つもの病院をたらい回しされた末に死亡するという事件があった。収容された「総合周産期医療センター墨東病院」（東京都墨田区）の当直医は２度目の要請があったので、やむなく受け入れたという。事件が大都会・東京で起こっただけに世の中に大きな衝撃を与えた。　そもそも、東京都の医師は十分充足していると思われていた。人口対１０万人比で、全国が２１７人に対して都には２８２人（０６年）いる。ところが、地域偏在が極端なのだ。都の全体医師数は０６年で、３万３６０４人である。しかし、千代田区・中央区・港区・渋谷区・新宿区・文京区・豊島区などの中央部では、医師は１万２８３８人と多く、江東区・墨田区・荒川区・江戸川区・葛飾区・足立区などの東部では３８８２人にすぎない。　同様に産科医の数は、中央部が４５４人、東部は１３４人。東部

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