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論点

医療における新たな価値創造に向けて

医療サービスの価値と対価の考えとは②

大阪大学医学部附属病院未来医療センター招聘准教授  田倉智之

2008年12月15日号

 前稿(12月1日号)では、医療分野に公定価格が必要となることを解説したが、そのなかで相手にとって有用なもの、つまり、価値の取引が価格形成の根幹にあることを述べた。本稿では続いて、医療サービスの診療報酬上における評価のあり方を論じるために、この「価値(value)」について、その概念を整理する。 価値の捉え方  価値とはそもそも何であり、どのように表現すべきであろうか。それは、一般に、「もの(有形、無形)」の「意義、意味」を説明する概念と言われている。  例えば、経済や経営における価値とは、投資と回収の比率で表す指標で議論されている。つまり、「機能(Function)÷コスト(Cost)=機能パフォーマンス」←「価値(Value)」と理解される(※1)。なお、ここでの機能は「果たされる成果」と言い換えることができるため、コストで...  前稿(12月1日号)では、医療分野に公定価格が必要となることを解説したが、そのなかで相手にとって有用なもの、つまり、価値の取引が価格形成の根幹にあることを述べた。本稿では続いて、医療サービスの診療報酬上における評価のあり方を論じるために、この「価値(value)」について、その概念を整理する。 価値の捉え方  価値とはそもそも何であり、どのように表現すべきであろうか。それは、一般に、「もの(有形、無形)」の「意義、意味」を説明する概念と言われている。  例えば、経済や経営における価値とは、投資と回収の比率で表す指標で議論されている。つまり、「機能(Function)÷コスト(Cost)=機能パフォーマンス」←「価値(Value)」と理解される(※1)。なお、ここでの機能は「果たされる成果」と言い換えることができるため、コストである

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