医薬経済オンライン

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現場が望む社会保障制度

ケアマネジメント有料化の利害得失を考える

第89回

ニッセイ基礎研究所主任研究員 三原 岳

2022年10月1日号

 前回9月1日号の第88回では、3年に1度の介護保険制度の改正に向けた論点のうち、要介護1〜2の人の給付見直しを中心に考察した。今回は年末に決着する制度改正論議のうち、ケアマネジメントの有料化を取り上げる。  このテーマは、前回21年度の制度改正でも焦点となった。その時は高齢者医療費の負担増などと重なったことで、見送られたが、財務省は再び有料化を強く主張している。  しかし、筆者は有料化に反対であり、現時点ではマイナス面の方が大きいと考えている。具体的には、ケアマネジメントが本来、介護サービスの仲介だけを意味しない広がりを有しているにもかかわらず、有料化を通じて「ケアマネジメント=介護サービスの仲介」と見做される傾向が強まってしまう点を懸念している。  以下、ケアマネジメント創設の経緯を振り返りつつ、有料化の利害得...  前回9月1日号の第88回では、3年に1度の介護保険制度の改正に向けた論点のうち、要介護1〜2の人の給付見直しを中心に考察した。今回は年末に決着する制度改正論議のうち、ケアマネジメントの有料化を取り上げる。  このテーマは、前回21年度の制度改正でも焦点となった。その時は高齢者医療費の負担増などと重なったことで、見送られたが、財務省は再び有料化を強く主張している。  しかし、筆者は有料化に反対であり、現時点ではマイナス面の方が大きいと考えている。具体的には、ケアマネジメントが本来、介護サービスの仲介だけを意味しない広がりを有しているにもかかわらず、有料化を通じて「ケアマネジメント=介護サービスの仲介」と見做される傾向が強まってしまう点を懸念している。  以下、ケアマネジメント創設の経緯を振り返りつつ、有料化の利害得失

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