医薬経済オンライン

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世界の医薬品業界

米国のインフレ抑制法と販売先別市場の変化

第187回

研ファーマ・ブレーン 永江研太郎

2022年10月15日号

 日本で9月26日に承認されたブリストルマイヤーズ・スクイブのファーストインクラスのTYK2阻害剤で乾癬治療薬の「ソーティクツ」は、米国では9月9日に承認された。日本の薬価はまだ決まっていないが、米国では月30錠が6164ドルとなり、経口剤の競合品で現在はアムジェンが販売しているPDE4阻害剤の「オテズラ」の4344ドルより42%も高く設定された。これの大きな理由は、米国で8月16日に成立した「インフレ抑制法」の影響だ。  インフレ抑制法では高齢者向け公的医療保険のメディケアにおいて物価上昇率を超えて値上げしたものはその分をインフレリベートとして返金する必要がある。外来で処方される薬剤のパートDは22年10月から1年間の値上げ、医療機関で使う注射剤などのパートBは23年1月の値上げが最初の対象となり、これらは値上げしてもメディケアで使われる分は値上げの一部しか受け...  日本で9月26日に承認されたブリストルマイヤーズ・スクイブのファーストインクラスのTYK2阻害剤で乾癬治療薬の「ソーティクツ」は、米国では9月9日に承認された。日本の薬価はまだ決まっていないが、米国では月30錠が6164ドルとなり、経口剤の競合品で現在はアムジェンが販売しているPDE4阻害剤の「オテズラ」の4344ドルより42%も高く設定された。これの大きな理由は、米国で8月16日に成立した「インフレ抑制法」の影響だ。  インフレ抑制法では高齢者向け公的医療保険のメディケアにおいて物価上昇率を超えて値上げしたものはその分をインフレリベートとして返金する必要がある。外来で処方される薬剤のパートDは22年10月から1年間の値上げ、医療機関で使う注射剤などのパートBは23年1月の値上げが最初の対象となり、これらは値上げしてもメディケアで使われる分は値上げの一部しか受け取

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