業界展望
成長戦略は明確、実行が伴うか正念場
第17回 ツムラ
クレディ・スイス証券株式会社株式調査部ディレクター 酒井文義
2022年11月1日号
ツムラが直面する最重要課題は成長だろう。20年度の国内の医療用医薬品市場規模は約10.3兆円と推定され、そのうち医療用漢方薬は1610億円、シェアに換算すると約1.6%である。
国内の医療用医薬品市場規模は21年度から施行された毎年薬価改定により縮小均衡が予想される厳しい環境にある。そのなかで医療用漢方薬は、市場平均を上回る伸びを遂げることが可能だろう。医療用漢方薬は新製品の承認取得が困難なため、医療用漢方薬の国内市場シェア80%超を保持するツムラにとって、シェア拡大による成長は見込みにくい。薬価(販売価格)を維持することが唯一の防衛策とみられる。
ツムラは長年にわたり薬価維持によるトップラインの確保に努めてきた。例えば21年度の薬価改定では大手企業と準大手企業、外資系企業の平均改定率は、概ね2〜4%台の引き下げを受...
ツムラが直面する最重要課題は成長だろう。20年度の国内の医療用医薬品市場規模は約10.3兆円と推定され、そのうち医療用漢方薬は1610億円、シェアに換算すると約1.6%である。
国内の医療用医薬品市場規模は21年度から施行された毎年薬価改定により縮小均衡が予想される厳しい環境にある。そのなかで医療用漢方薬は、市場平均を上回る伸びを遂げることが可能だろう。医療用漢方薬は新製品の承認取得が困難なため、医療用漢方薬の国内市場シェア80%超を保持するツムラにとって、シェア拡大による成長は見込みにくい。薬価(販売価格)を維持することが唯一の防衛策とみられる。
ツムラは長年にわたり薬価維持によるトップラインの確保に努めてきた。例えば21年度の薬価改定では大手企業と準大手企業、外資系企業の平均改定率は、概ね2〜4%台の引き下げを受けた
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録