医薬経済オンライン

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現場が望む社会保障制度

紹介状なし大病院受診の負担引き上げを考える

第90回

ニッセイ基礎研究所主任研究員 三原 岳

2022年11月1日号

 少し旧聞に属する話だが、紹介状を持たずに「大病院」を受診した患者に課される追加負担が10月から7000円に引き上げられた(9月までは5000円)。この問題は5年以上に及ぶテーマであり、今後の医療機関の機能分化とか、年末に決着する「かかりつけ医機能の制度化」論議にも影響を与える内容を含んでいる。  一方、追加負担は単に「罰金」と見做されている面があり、制度改正の意図が必ずしも国民に伝わっていない印象も受ける。今回は「紹介状なし大病院受診の追加負担」をテーマに、経緯や論点、今後の展望を考える。 「大病院」の定義は徐々に拡大  この改正の淵源は16年度診療報酬改定に遡る。このときは特定機能病院と500床以上の地域医療支援病院を対象に、5000円の追加負担を取る措置が導入された。ここで言う「特定機能病院」とは高度医療の提供を担う医...  少し旧聞に属する話だが、紹介状を持たずに「大病院」を受診した患者に課される追加負担が10月から7000円に引き上げられた(9月までは5000円)。この問題は5年以上に及ぶテーマであり、今後の医療機関の機能分化とか、年末に決着する「かかりつけ医機能の制度化」論議にも影響を与える内容を含んでいる。  一方、追加負担は単に「罰金」と見做されている面があり、制度改正の意図が必ずしも国民に伝わっていない印象も受ける。今回は「紹介状なし大病院受診の追加負担」をテーマに、経緯や論点、今後の展望を考える。 「大病院」の定義は徐々に拡大  この改正の淵源は16年度診療報酬改定に遡る。このときは特定機能病院と500床以上の地域医療支援病院を対象に、5000円の追加負担を取る措置が導入された。ここで言う「特定機能病院」とは高度医療の提供を担う医療機

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