今こそ戦争の推移に学ぶべき⑩ | 医薬経済オンライン

平時医療体制の破綻に備える〜電光石火こそ最良の有事医療〜

今こそ戦争の推移に学ぶべき⑩

第159回　将兵を苦しめる５重苦

埼玉県国民保護協議会委員　照井資規

2022年11月1日号

　10月23日昼、国際社会は冬将軍の天敵となるであろう独裁体制の中国と長期間にわたり対峙することになったと認識させられた。異例の3期目政権を発足させた中国共産党の習近平総書記が北京の人民大会堂にて、側近で固めた最高指導部を紹介したためだ。現実に国際社会を大きく「民主主義」と「独裁」で分類した場合、人口の合計はそれぞれ「23億人」対「55.6億人」となり、世界人口の71％が「独裁」側の国民である。民主主義のほうが少数派となった。　しかし、これまでの経緯から推察するに習氏による独裁体制は毛沢東時代のようなものになるだろう。文化大革命（1966〜76年）や大飢饉に対する海外からの援助を断るなどの大混乱が再び生じる恐れがある。　民主主義の良さは採決に至る過程の自由な討論の存在とその公表にある。個人の知識や思考は限られており、少数意見のほう... 　10月23日昼、国際社会は冬将軍の天敵となるであろう独裁体制の中国と長期間にわたり対峙することになったと認識させられた。異例の3期目政権を発足させた中国共産党の習近平総書記が北京の人民大会堂にて、側近で固めた最高指導部を紹介したためだ。現実に国際社会を大きく「民主主義」と「独裁」で分類した場合、人口の合計はそれぞれ「23億人」対「55.6億人」となり、世界人口の71％が「独裁」側の国民である。民主主義のほうが少数派となった。　しかし、これまでの経緯から推察するに習氏による独裁体制は毛沢東時代のようなものになるだろう。文化大革命（1966〜76年）や大飢饉に対する海外からの援助を断るなどの大混乱が再び生じる恐れがある。　民主主義の良さは採決に至る過程の自由な討論の存在とその公表にある。個人の知識や思考は限られており、少数意見のほうが

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