日本の薬機規制 その批判的考察
日本の薬機規制について ―総論3[薬系技官論2]―
第4回
元厚生労働省(薬系技官)津田重城
2022年11月15日号
薬系技官と薬事規制の歴史を少し辿ってみたい。少なくとも、1961年頃のサリドマイド事件などを契機に制定された67年の薬務局長通知による「医薬品の製造承認等に関する基本方針について」発出の前から、薬系技官は薬務行政の中心を担ってきたと思われる。その後、再審査制度や副作用被害救済制度のような米欧各国に(ほとんど)ない独自のものもあるが、大体は、薬機法は米欧の後を追ってきたと言える。GMP(医薬品等の製造管理・品質管理基準)GLP(非臨床試験の実施基準)GCP(臨床試験実施基準)がそうであり、GVP(医薬品等の製造販売後安全管理基準)も欧州のものをベースにしていると考えられる。91年に制定されたGPMSP(医薬品市販後調査の基準)の内容は独自のものだが、それは05年にGPSP(製造販売後調査・試験の実施基準)に改められた。
少し横にそれるが、GPSPの内容が本連...
薬系技官と薬事規制の歴史を少し辿ってみたい。少なくとも、1961年頃のサリドマイド事件などを契機に制定された67年の薬務局長通知による「医薬品の製造承認等に関する基本方針について」発出の前から、薬系技官は薬務行政の中心を担ってきたと思われる。その後、再審査制度や副作用被害救済制度のような米欧各国に(ほとんど)ない独自のものもあるが、大体は、薬機法は米欧の後を追ってきたと言える。GMP(医薬品等の製造管理・品質管理基準)GLP(非臨床試験の実施基準)GCP(臨床試験実施基準)がそうであり、GVP(医薬品等の製造販売後安全管理基準)も欧州のものをベースにしていると考えられる。91年に制定されたGPMSP(医薬品市販後調査の基準)の内容は独自のものだが、それは05年にGPSP(製造販売後調査・試験の実施基準)に改められた。
少し横にそれるが、GPSPの内容が本連載の
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