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漢方薬 安全神話の崩壊

2022年11月15日号

 四半世紀前、厚生省より「小柴胡湯による間質性肺炎が135例発生、10人が死亡」という情報が突然出された。絶対的であった漢方薬の安全神話が崩壊した瞬間だった。 日本では、日常一般の治療薬としては西洋薬が中心に使用されているが、それで効果が思うように得られない場合には漢方薬を補完として使用される。大学でも教育されているし、約9割方の医師が好みに応じて日常的に処方(和漢診療)している。 中国で約2000年も前に世界初の処方マニュアルとしてまとめられた「傷寒論」に則って日本も愛用してきたが、まさに青天の霹靂とも言える副作用発生事故であった。 西洋薬の併用副作用エビデンスはほぼ完備されているが、漢方薬には併用時の安全性が完備されておらず唯一大きな欠点とされている。例えばカンゾウ、マオウ、ダイオウ、ブシなどで思わぬ相互作用発現が発見されたりする。安全神話を...  四半世紀前、厚生省より「小柴胡湯による間質性肺炎が135例発生、10人が死亡」という情報が突然出された。絶対的であった漢方薬の安全神話が崩壊した瞬間だった。 日本では、日常一般の治療薬としては西洋薬が中心に使用されているが、それで効果が思うように得られない場合には漢方薬を補完として使用される。大学でも教育されているし、約9割方の医師が好みに応じて日常的に処方(和漢診療)している。 中国で約2000年も前に世界初の処方マニュアルとしてまとめられた「傷寒論」に則って日本も愛用してきたが、まさに青天の霹靂とも言える副作用発生事故であった。 西洋薬の併用副作用エビデンスはほぼ完備されているが、漢方薬には併用時の安全性が完備されておらず唯一大きな欠点とされている。例えばカンゾウ、マオウ、ダイオウ、ブシなどで思わぬ相互作用発現が発見されたりする。安全神話を信じ

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