鳥集徹の口に苦い話〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜
コロナ巨額予算投入は中止せよ 波紋を呼ぶ財務省のレポート
第171回
鳥集徹
2022年12月1日号
「サンクコスト(sunk cost)」という言葉をご存じだろうか。事業から撤退、あるいは縮小・中止をしても、回収できない資金や労力のことを指し、日本語では「埋没費用」と訳される。本来は、合理的な判断をして、どこかで損切りしなくてはならないが、人間はそれまでに費やした資金や労力を惜しむあまり、損な行動を続けてしまうことがある。その心理的傾向を「サンクコストの呪縛」と呼ぶ。
財務省が11月7日、財政制度等審議会財政制度分科会に社会保障に関する資料を提出した。その内容が一部で波紋を呼んでいる。これまでの新型コロナウイルス感染症対策に疑義を呈するものだったからだ。「総論(ウイズコロナへの移行と全世代型への制度改革)」と題された項目には、次のような指摘がされている。
第1に、オミクロン株への変異で感染者は増加したものの、重症者が減少し...
「サンクコスト(sunk cost)」という言葉をご存じだろうか。事業から撤退、あるいは縮小・中止をしても、回収できない資金や労力のことを指し、日本語では「埋没費用」と訳される。本来は、合理的な判断をして、どこかで損切りしなくてはならないが、人間はそれまでに費やした資金や労力を惜しむあまり、損な行動を続けてしまうことがある。その心理的傾向を「サンクコストの呪縛」と呼ぶ。
財務省が11月7日、財政制度等審議会財政制度分科会に社会保障に関する資料を提出した。その内容が一部で波紋を呼んでいる。これまでの新型コロナウイルス感染症対策に疑義を呈するものだったからだ。「総論(ウイズコロナへの移行と全世代型への制度改革)」と題された項目には、次のような指摘がされている。
第1に、オミクロン株への変異で感染者は増加したものの、重症者が減少した
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