医薬経済オンライン

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読む医療ー医者が書いた本の斜め読みー

再び意識を変えEDCを知る

第206回

大西一幸

2022年12月1日号

病み、肥え、貧す 有害化学物質があなたの体と未来をむしばむ レオナルド・トラサンデ 監修・中山祥嗣 斉藤隆央訳 光文社/2021年12月刊  肥満の原因のひとつに、飢餓への「安全保障」として脂肪を体内に蓄え、代謝を最小限に抑える「体質」を持つ人がいる、という話を聞いたことがある。生き抜くための本能的な知恵だが、結局それは長寿とは真逆の結果を生じる。  肥満が成人病の大きな要因リスクは常識で、一般人にもその啓発は行き届いている。米国では肥満者は自己管理ができないとして、企業から馘首されるとの話が90年頃から伝わった。この〝伝説”のインパクトは日本人に大きかったようで、肥満はその後の「生活習慣病」のマーカーとなり、自己管理できない人を蔑む同調圧力の根拠となった。  実際には、米国では60年代から肥満解消を奨める運動は... 病み、肥え、貧す 有害化学物質があなたの体と未来をむしばむ レオナルド・トラサンデ 監修・中山祥嗣 斉藤隆央訳 光文社/2021年12月刊  肥満の原因のひとつに、飢餓への「安全保障」として脂肪を体内に蓄え、代謝を最小限に抑える「体質」を持つ人がいる、という話を聞いたことがある。生き抜くための本能的な知恵だが、結局それは長寿とは真逆の結果を生じる。  肥満が成人病の大きな要因リスクは常識で、一般人にもその啓発は行き届いている。米国では肥満者は自己管理ができないとして、企業から馘首されるとの話が90年頃から伝わった。この〝伝説”のインパクトは日本人に大きかったようで、肥満はその後の「生活習慣病」のマーカーとなり、自己管理できない人を蔑む同調圧力の根拠となった。  実際には、米国では60年代から肥満解消を奨める運動はあ

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