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家計簿目線の医療経済 コスパ患者学

選択的MR拮抗薬NNT:31~100、薬剤費:6万円弱

第10回

黒澤 恵

2022年12月1日号

 ある治療で1人がメリットを享受するまでに必要な治療者数(NNT)と薬剤費から、その治療の費用対効果を考える「コスパ患者学」。今回は22年6月に「2型糖尿病を合併する慢性腎臓病」への使用が認められた「非ステロイド型選択的ミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬」を考えてみよう。アルドステロン拮抗薬と呼ばれるグループの最新薬だ。  結論から書こう。 ◇   ◇   ◇ ・2型糖尿病を合併する慢性腎臓病の患者が ・6万円弱の薬剤費を支払って2・6年間MR拮抗薬の服用を続けると、 ・「31人に1人」が「腎疾患の重度増悪」を回避できるが(NNT=31)、 ・「腎不全」に限ると「100人に1人」(NNT=100)であり、 ・日本人に限れば上記NNTはさらに大きな数字となる(治療効率が低下する)可能性がある ◇   ◇   ◇  となる。  2型糖尿病を...  ある治療で1人がメリットを享受するまでに必要な治療者数(NNT)と薬剤費から、その治療の費用対効果を考える「コスパ患者学」。今回は22年6月に「2型糖尿病を合併する慢性腎臓病」への使用が認められた「非ステロイド型選択的ミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬」を考えてみよう。アルドステロン拮抗薬と呼ばれるグループの最新薬だ。  結論から書こう。 ◇   ◇   ◇ ・2型糖尿病を合併する慢性腎臓病の患者が ・6万円弱の薬剤費を支払って2・6年間MR拮抗薬の服用を続けると、 ・「31人に1人」が「腎疾患の重度増悪」を回避できるが(NNT=31)、 ・「腎不全」に限ると「100人に1人」(NNT=100)であり、 ・日本人に限れば上記NNTはさらに大きな数字となる(治療効率が低下する)可能性がある ◇   ◇   ◇  となる。  2型糖尿病を合併

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