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臨床研究と患者の人権

第4シリーズ③ 補助人工心臓治験訴訟

ジャーナリスト 出河雅彦

2022年12月1日号

 東京女子医大病院は2001年に心臓手術で死亡事故を起こし、医療事故の院内報告制度が機能していなかったことや隠蔽を目的にカルテが改竄されたことなどを理由に、高度な医療の開発、提供を行う病院として厚生労働大臣が承認する特定機能病院を2002年から5年間取り消された。特定機能病院に返り咲いたのは、同病院に入院していた東京都内在住の女性(以下、T子さんと言う)が補助人工心臓「エバハート」の植え込み手術を受けた約5ヵ月後の2007年9月1日だった。その間は心臓移植手術も自粛していた。  前述の心臓手術事故で東京女子医大が遺族に解決金を支払って和解した際に締結した覚書には、「今後とも、高度の医療水準を期待される大学病院としての使命を深く自覚し、医療事故の再発防止について真摯な努力を傾注するとともに、万一の事故発生時においては事故原因の調査を...  東京女子医大病院は2001年に心臓手術で死亡事故を起こし、医療事故の院内報告制度が機能していなかったことや隠蔽を目的にカルテが改竄されたことなどを理由に、高度な医療の開発、提供を行う病院として厚生労働大臣が承認する特定機能病院を2002年から5年間取り消された。特定機能病院に返り咲いたのは、同病院に入院していた東京都内在住の女性(以下、T子さんと言う)が補助人工心臓「エバハート」の植え込み手術を受けた約5ヵ月後の2007年9月1日だった。その間は心臓移植手術も自粛していた。  前述の心臓手術事故で東京女子医大が遺族に解決金を支払って和解した際に締結した覚書には、「今後とも、高度の医療水準を期待される大学病院としての使命を深く自覚し、医療事故の再発防止について真摯な努力を傾注するとともに、万一の事故発生時においては事故原因の調査を適

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