現場が望む社会保障制度
医療・福祉の自治体計画はなぜ増えるのか
第92回
ニッセイ基礎研究所主任研究員 三原 岳
2023年1月1日号
23年は地方分権の国会決議からちょうど30年になる。この間を振り返ると、国と自治体の事務・財源配分が少しずつ見直されてきたが、近年は「分権」という言葉さえメディアで見聞きしなくなった。
しかし、医療・介護領域では自治体の権限を強化する制度改正が相次いでおり、自治体の自主性とか、国と自治体の関係は依然として大きな論点である。さらに、実は22年の骨太方針では、国が自治体に対して策定を義務付けている行政計画を最小限にする考え方が示され、今年の国会では一部で制度改正が予定されている。
今回は地方分権を促す国会決議から30年を契機に、医療・福祉の自治体計画をテーマにして、国と自治体の関係を再考する。
ここで少し地方分権の経緯を振り返ると、分権を進める方針が93年に国会で決議された後、いくつかの政変と国・地方の攻防を経...
23年は地方分権の国会決議からちょうど30年になる。この間を振り返ると、国と自治体の事務・財源配分が少しずつ見直されてきたが、近年は「分権」という言葉さえメディアで見聞きしなくなった。
しかし、医療・介護領域では自治体の権限を強化する制度改正が相次いでおり、自治体の自主性とか、国と自治体の関係は依然として大きな論点である。さらに、実は22年の骨太方針では、国が自治体に対して策定を義務付けている行政計画を最小限にする考え方が示され、今年の国会では一部で制度改正が予定されている。
今回は地方分権を促す国会決議から30年を契機に、医療・福祉の自治体計画をテーマにして、国と自治体の関係を再考する。
ここで少し地方分権の経緯を振り返ると、分権を進める方針が93年に国会で決議された後、いくつかの政変と国・地方の攻防を経て
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