医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

上昌広の日本医療の診立て

世界基準の承認ではない「ゾコーバ」の大いなる謎

第28回 旗振り役をよく見ると長崎大関係者が跋扈していた

2023年1月1日号

 本誌22年12月1日号の『薬のおかねを議論しよう』の執筆者である谷本哲也医師の「貧すれば鈍すゾコーバ緊急承認」を興味深く読んだ。谷本医師は医薬品医療機器総合機構(PMDA)でも審査経験がある人物だ。 『ランセット』などの一流誌を含めさまざな専門誌に多くの医学論文を発表している。日本を代表する臨床研究者といっていい。  谷本医師は、新型コロナウイルス感染症治療薬「ゾコーバ」の治験に対して、「あまりの破茶滅茶ぶりに目を疑った」と記すが、筆者も同感だ。世界では、ゾコーバの治験は認められないだろう。21年2月、米国食品医薬品局(FDA)は、「コロナ治療薬・生物製剤開発のための製薬企業に対するガイドライン」を発表しているが、このなかで「臨床試験はハイリスク患者を含まなければならない」「重要な臨床的転帰は死亡、呼吸不全、人工呼吸の導入、血栓...  本誌22年12月1日号の『薬のおかねを議論しよう』の執筆者である谷本哲也医師の「貧すれば鈍すゾコーバ緊急承認」を興味深く読んだ。谷本医師は医薬品医療機器総合機構(PMDA)でも審査経験がある人物だ。 『ランセット』などの一流誌を含めさまざな専門誌に多くの医学論文を発表している。日本を代表する臨床研究者といっていい。  谷本医師は、新型コロナウイルス感染症治療薬「ゾコーバ」の治験に対して、「あまりの破茶滅茶ぶりに目を疑った」と記すが、筆者も同感だ。世界では、ゾコーバの治験は認められないだろう。21年2月、米国食品医薬品局(FDA)は、「コロナ治療薬・生物製剤開発のための製薬企業に対するガイドライン」を発表しているが、このなかで「臨床試験はハイリスク患者を含まなければならない」「重要な臨床的転帰は死亡、呼吸不全、人工呼吸の導入、血栓症

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence