現場の医師が考える 医薬品マーケティング論
「保護」と「保存」と「保全」
臨床医 建見 霞嗣
生物の多様性が重要であることは昔からよく言われています。この多様性はさまざまな要因があるにしろ、徐々に変化しながらも地域的なバランスを保っていることが知られており、そこに人為的に急激な変化を加えると、とんでもないことが生じることが知られています。 よく例に挙げられる話として、1958年の中国における四害(ネズミ、ハエ、蚊、スズメ)駆除運動があります。毛沢東の号令の下、全国民でスズメを駆除したところ生態系の異常が生じ、わずか2年で中国は大飢饉に陥りました。結局スズメを駆除するのをやめた、という逸話です。 要は人間の勝手な思い込みで生態系をいじるのは慎重であるべきなのだということです。それはまた別のことにおいても当てはめることができるように思います。 この連載ですから医療・医薬品業界に当然話が行くわけですが、医療の世界においてもさまざまな場面で...
生物の多様性が重要であることは昔からよく言われています。この多様性はさまざまな要因があるにしろ、徐々に変化しながらも地域的なバランスを保っていることが知られており、そこに人為的に急激な変化を加えると、とんでもないことが生じることが知られています。 よく例に挙げられる話として、1958年の中国における四害(ネズミ、ハエ、蚊、スズメ)駆除運動があります。毛沢東の号令の下、全国民でスズメを駆除したところ生態系の異常が生じ、わずか2年で中国は大飢饉に陥りました。結局スズメを駆除するのをやめた、という逸話です。 要は人間の勝手な思い込みで生態系をいじるのは慎重であるべきなのだということです。それはまた別のことにおいても当てはめることができるように思います。 この連載ですから医療・医薬品業界に当然話が行くわけですが、医療の世界においてもさまざまな場面で多
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