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臨床研究と患者の人権

第4シリーズ⑥ 補助人工心臓治験訴訟

2023年1月15日号

 東京女子医大病院で補助人工心臓の治験の被験者となって植え込み手術を受け、2008年10月に死亡したT子さんの遺族(T子さんの母親と2人の姉)が東京女子医大を相手取り、約3100万円の損害賠償の支払いを求めた訴訟は、提訴から2年8ヵ月後の2014年2月20日、東京地裁(菅野雅之裁判長)がT子さんの母親に約860万円を支払うよう東京女子医大に命じる判決を言い渡した。  T子さんが治験の実施計画書(プロトコール)に定められていた除外基準(体表面積が1・4㎡未満の患者は治験の被験者から除く)に該当するか否かという最大の争点について、東京地裁は「除外基準に該当していたと認められる」と、原告側の主張を認めたのである。  判決は、厚生労働省が医療機器の治験の実施方法を定めた医療機器GCP省令に「プロトコルの遵守を求める各種規定が存在する」としたう...  東京女子医大病院で補助人工心臓の治験の被験者となって植え込み手術を受け、2008年10月に死亡したT子さんの遺族(T子さんの母親と2人の姉)が東京女子医大を相手取り、約3100万円の損害賠償の支払いを求めた訴訟は、提訴から2年8ヵ月後の2014年2月20日、東京地裁(菅野雅之裁判長)がT子さんの母親に約860万円を支払うよう東京女子医大に命じる判決を言い渡した。  T子さんが治験の実施計画書(プロトコール)に定められていた除外基準(体表面積が1・4㎡未満の患者は治験の被験者から除く)に該当するか否かという最大の争点について、東京地裁は「除外基準に該当していたと認められる」と、原告側の主張を認めたのである。  判決は、厚生労働省が医療機器の治験の実施方法を定めた医療機器GCP省令に「プロトコルの遵守を求める各種規定が存在する」としたうえ

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