眺望 医薬街道
先細る国内製薬産業、気概が足りぬ関係者
近藤正觀
2023年2月1日号
23年度の薬価改定は製薬産業にとっては悲劇的な結果で実施される。22年からの中央社会保険医療協議会の議論を見ていると、最初から薬価引き下げありきで話が進んだ。薬価制度そのものの存在や制度の弊害は眼中になく、「引き下げ」のみに特化した感がある。国は薬価を引き下げることは、国民の負担を考慮したとき、実勢価に近づけるための正当な手段だと言い張る。政府に製薬産業の成長を促す視点はまったくと言っていいほどない。診療報酬改定のない年の「中間年改定」が21年度から行われるようになってからの製薬産業の疲弊は著しいものがある。
22年4月から11月までの新薬収載全64品目を展望すると、薬価収載した企業を国内(導入は除く)・国外に大別した場合、国内製薬企業は26品目に過ぎない。国内企業の新薬開発能力は激しく衰退し、かってICHの3極(米国・EU・日本)だった面影...
23年度の薬価改定は製薬産業にとっては悲劇的な結果で実施される。22年からの中央社会保険医療協議会の議論を見ていると、最初から薬価引き下げありきで話が進んだ。薬価制度そのものの存在や制度の弊害は眼中になく、「引き下げ」のみに特化した感がある。国は薬価を引き下げることは、国民の負担を考慮したとき、実勢価に近づけるための正当な手段だと言い張る。政府に製薬産業の成長を促す視点はまったくと言っていいほどない。診療報酬改定のない年の「中間年改定」が21年度から行われるようになってからの製薬産業の疲弊は著しいものがある。
22年4月から11月までの新薬収載全64品目を展望すると、薬価収載した企業を国内(導入は除く)・国外に大別した場合、国内製薬企業は26品目に過ぎない。国内企業の新薬開発能力は激しく衰退し、かってICHの3極(米国・EU・日本)だった面影は消
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