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家計簿目線の医療経済 コスパ患者学

デノスマブの骨折予防効果NNT:63~250、薬剤負担:5万円強

第13回

黒澤 恵

2023年2月1日号

 治療にかかる薬剤費と治療効率から薬剤のコストパフォーマンスを考える「コスパ患者学」。1月15日号に続き骨粗鬆症薬を取り上げる。現在、日本では10人に1人が骨粗鬆症薬と推計され、骨折としては大腿骨近位部骨折の経時的増加が著しい。大腿骨近位部の骨折は「生命に危険が及び、機能予後はかなり悪く」「十分な予防策を講じるべきである」と日本の骨粗鬆症ガイドラインにも記されている(①)。  では、骨粗鬆症例の骨折を防ぐにはどのような薬剤を用いたらいいだろう。今年1月3日にアップデートされた米国内科学会による「骨粗鬆症・定骨密度の骨折予防薬剤治療」ガイドラインでは、男女とも第一選択はビスホスホネート(BP)製剤、そして閉経後女性がBP製剤禁忌または不忍容の場合は「デノスマブ」も考慮可とした(「推奨」には至らず「提唱」どまり)(②)。17年版ガイドラインではBP...  治療にかかる薬剤費と治療効率から薬剤のコストパフォーマンスを考える「コスパ患者学」。1月15日号に続き骨粗鬆症薬を取り上げる。現在、日本では10人に1人が骨粗鬆症薬と推計され、骨折としては大腿骨近位部骨折の経時的増加が著しい。大腿骨近位部の骨折は「生命に危険が及び、機能予後はかなり悪く」「十分な予防策を講じるべきである」と日本の骨粗鬆症ガイドラインにも記されている(①)。  では、骨粗鬆症例の骨折を防ぐにはどのような薬剤を用いたらいいだろう。今年1月3日にアップデートされた米国内科学会による「骨粗鬆症・定骨密度の骨折予防薬剤治療」ガイドラインでは、男女とも第一選択はビスホスホネート(BP)製剤、そして閉経後女性がBP製剤禁忌または不忍容の場合は「デノスマブ」も考慮可とした(「推奨」には至らず「提唱」どまり)(②)。17年版ガイドラインではBP製

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