上昌広の日本医療の診立て
コロナ死者数に見る不合理な解釈
第29回 超過死亡数で明らかになるOECD加盟国では異様な状況
医療ガバナンス研究所理事長
2023年2月1日号
新型コロナウイルス感染症による死亡者の増加が世間の関心を集めている。22年12月の国内の死者数は7622人で、第7波のピークだった8月の7295人を4.5%上回った。厚生労働省は、高齢者施設でのクラスターの発生を重視しており、22年12月25日までの1週間で954件発生し、第7波のピークの850件を上回ったと発表している。
このような状況を受け、専門家やメディアは社会に警告を発している。例えば、西浦博・京都大学教授は、「社会全体で緩和に伴う自由を手に入れることは、ヨーロッパの規模の感染や死亡を受け入れることにも通じるものです」(12月31日、『バズフィード』)と語り、「コロナ第8波警戒感薄れてないか」(『東京新聞』社説1月11日)と感染対策の強化を求める。
このような発言を聞くと、私は暗澹たる気持ちになる。彼らの発言を聞いていると、事...
新型コロナウイルス感染症による死亡者の増加が世間の関心を集めている。22年12月の国内の死者数は7622人で、第7波のピークだった8月の7295人を4.5%上回った。厚生労働省は、高齢者施設でのクラスターの発生を重視しており、22年12月25日までの1週間で954件発生し、第7波のピークの850件を上回ったと発表している。
このような状況を受け、専門家やメディアは社会に警告を発している。例えば、西浦博・京都大学教授は、「社会全体で緩和に伴う自由を手に入れることは、ヨーロッパの規模の感染や死亡を受け入れることにも通じるものです」(12月31日、『バズフィード』)と語り、「コロナ第8波警戒感薄れてないか」(『東京新聞』社説1月11日)と感染対策の強化を求める。
このような発言を聞くと、私は暗澹たる気持ちになる。彼らの発言を聞いていると、事実に
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