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眺望 医薬街道

かかりつけネットワークをつくれ

近藤正觀

2023年2月15日号

 厚生労働省は国民医療の充実を謳い、かかりつけ医機能が発揮される制度整備として、今通常国会に「かかりつけ医機能報告」の創設などを盛り込んだ、全世代型社会保障制度の構築に向けた「健康保険法等改正案」(全世代社会保障法案)を上程する。  かかりつけ医を制度として運用しているのは英国だ。患者は「かかりつけ医」を通して上位病院へ紹介される。紹介されても上位病院に余力がなければ入院できず待機中に命を落とす例もある。それでも患者はひたすら待つしかないのだ。医療費の低減にはつながるが、患者中心の医療提供とはとても言えないものだ。  日本の人口は2040年にピークとなり、その後は減り続けて9000万人となる報告もある。黙っていても医療費は減るが、財政上の均衡から医療費を賄えるのかという問題は継続して残るのだ。ただ、法案にかかりつけ医機能報...  厚生労働省は国民医療の充実を謳い、かかりつけ医機能が発揮される制度整備として、今通常国会に「かかりつけ医機能報告」の創設などを盛り込んだ、全世代型社会保障制度の構築に向けた「健康保険法等改正案」(全世代社会保障法案)を上程する。  かかりつけ医を制度として運用しているのは英国だ。患者は「かかりつけ医」を通して上位病院へ紹介される。紹介されても上位病院に余力がなければ入院できず待機中に命を落とす例もある。それでも患者はひたすら待つしかないのだ。医療費の低減にはつながるが、患者中心の医療提供とはとても言えないものだ。  日本の人口は2040年にピークとなり、その後は減り続けて9000万人となる報告もある。黙っていても医療費は減るが、財政上の均衡から医療費を賄えるのかという問題は継続して残るのだ。ただ、法案にかかりつけ医機能報告は

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