日本の薬機規制 その批判的考察
日本の薬機規制について ―医薬産業振興との関係について2―
第11回
元厚生労働省(薬系技官)津田重城
2023年3月1日号
引き続き後発医薬品について、規制の国際整合化以外にも範囲を広げて記す。2月10日の『日刊薬業』に、厚生労働省の「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」(有識者検討会)の遠藤久夫座長の取材記事が載った。「(産業構造やビジネスモデルに関して)医薬品の場合は、開発・製造・薬価を含めた販売などで多くの規制がある。この規制をコントロールすることで、比較的、変化につながりやすい」との見方が紹介されており、筆者も同感である。
では、現在、供給が長期間不安定化していて、医療に大きな混乱をもたらしている後発品業界を良くするために、薬機法サイドから何ができるか、すべきかについて、論じてみたい。
そのために、再度、後発品の品質・安定供給問題を振り返ってみたい。まずは、①政権の後発品使用促進策であるが、厚労省ウ...
引き続き後発医薬品について、規制の国際整合化以外にも範囲を広げて記す。2月10日の『日刊薬業』に、厚生労働省の「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」(有識者検討会)の遠藤久夫座長の取材記事が載った。「(産業構造やビジネスモデルに関して)医薬品の場合は、開発・製造・薬価を含めた販売などで多くの規制がある。この規制をコントロールすることで、比較的、変化につながりやすい」との見方が紹介されており、筆者も同感である。
では、現在、供給が長期間不安定化していて、医療に大きな混乱をもたらしている後発品業界を良くするために、薬機法サイドから何ができるか、すべきかについて、論じてみたい。
そのために、再度、後発品の品質・安定供給問題を振り返ってみたい。まずは、①政権の後発品使用促進策であるが、厚労省ウェブ
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