ベンチャーの先駆者、ＩＴ創薬プラットフォームを駆使

業界展望

第21回　そーせいグループ

クレディ･スイス証券株式会社株式調査部ディレクター　酒井文義

2023年3月1日号

　そーせいは1990年6月に田村眞一氏（現取締役会長、元ジェネンテックCEO）が「株式会社そーせい」として設立した。04年7月に東京証券取引所マザーズ（現グロース市場）へ上場。06年に持株会社体制へ移行、商号を「そーせいグループ株式会社」に変更した。当初は日本と海外の製薬企業間の技術移転を支援する事業を行っていたが、99年から医薬品の研究開発に着手、とくにドラッグ・リプロファイリング（開発が中止された化合物や既存薬から新たな適応症を探索）に注力し始める。　ただし自社のドラッグ・プロファイリングのモデルは上手く機能せず、開発失敗が相次ぎ一時は100億円規模の累損を抱え込んだ。当時の田村社長は強気のバイオベンチャー経営者として異彩を放っており、投資家へ向けて「びくともしません」と言い放っていた。05年に英アラキス（ドラッグ・リプロファイリングに特化... 　そーせいは1990年6月に田村眞一氏（現取締役会長、元ジェネンテックCEO）が「株式会社そーせい」として設立した。04年7月に東京証券取引所マザーズ（現グロース市場）へ上場。06年に持株会社体制へ移行、商号を「そーせいグループ株式会社」に変更した。当初は日本と海外の製薬企業間の技術移転を支援する事業を行っていたが、99年から医薬品の研究開発に着手、とくにドラッグ・リプロファイリング（開発が中止された化合物や既存薬から新たな適応症を探索）に注力し始める。　ただし自社のドラッグ・プロファイリングのモデルは上手く機能せず、開発失敗が相次ぎ一時は100億円規模の累損を抱え込んだ。当時の田村社長は強気のバイオベンチャー経営者として異彩を放っており、投資家へ向けて「びくともしません」と言い放っていた。05年に英アラキス（ドラッグ・リプロファイリングに特化し

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