現場の医師が考える 医薬品マーケティング論
日医工のリストラ
第18回
臨床医 建見 霞嗣
2023年3月15日号
3月6日、日医工が企業再生に向けて、217品目の販売中止を医療関係者向けにアナウンスしました。217品目という数を前に戦々恐々とする医療関係者(とくに調剤薬局)は多いと思いますが、リストを見ますと「これならどうにかなるかな」というのが、正直な個人的感想です。
臨床現場においては、重症患者の血圧を維持する「ノルアドレナリン」の供給不足のほうが大きな問題となります。病院関係者の身内にノルアドレナリンが必要な状態なのに、「ここで使ってしまったら、ほかの患者に回す分がなくなってしまう。どうしたらいいんだ」などという問題が表面化してしまうケースでさえ現実味を帯びています。
それに比べれば、売れていない規格の医薬品が販売中止になることなんて、あまり気にかける必要もなさそうです。今のところは無茶な長期処方で調剤薬局さんに迷惑をかけ...
3月6日、日医工が企業再生に向けて、217品目の販売中止を医療関係者向けにアナウンスしました。217品目という数を前に戦々恐々とする医療関係者(とくに調剤薬局)は多いと思いますが、リストを見ますと「これならどうにかなるかな」というのが、正直な個人的感想です。
臨床現場においては、重症患者の血圧を維持する「ノルアドレナリン」の供給不足のほうが大きな問題となります。病院関係者の身内にノルアドレナリンが必要な状態なのに、「ここで使ってしまったら、ほかの患者に回す分がなくなってしまう。どうしたらいいんだ」などという問題が表面化してしまうケースでさえ現実味を帯びています。
それに比べれば、売れていない規格の医薬品が販売中止になることなんて、あまり気にかける必要もなさそうです。今のところは無茶な長期処方で調剤薬局さんに迷惑をかけなけ
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