花粉症に見る日本の医療の宿痾 | 医薬経済オンライン

NOTEBOOK-こぼれ話

花粉症に見る日本の医療の宿痾

2023年3月15日号

　インフルエンザと新型コロナウイルス感染症のダブル大流行は幸いにも発生しなかったが、暖かくなり花粉症が爆発的に流行している。花粉症患者の来訪で診療所や調剤薬局はてんてこ舞いの忙しさとなっている。都内クリニック院長は「コロナが下火になって、患者さんも少し安心して来院してくる。大変だけど、日常に戻ったと感じている」と話す。とくに耳鼻咽喉科や眼科は「大繁盛」のようである。　一方、調剤薬局はそれどころではないようだ。後発品の品不足はそのままで、それを患者に説明する時間に割かれている。中小の調剤薬局では漢方薬の仕入れにも難渋しているという。そんな状況下で花粉症患者が処方箋を持って調剤薬局に来るので「狭い待合室に患者が溢れかえっている」（北関東の調剤薬局経営者）と嘆く。　あまりの忙しさに愚痴のひとつでもこぼしたくなるようで、「花粉症薬は一部を除けば... 　インフルエンザと新型コロナウイルス感染症のダブル大流行は幸いにも発生しなかったが、暖かくなり花粉症が爆発的に流行している。花粉症患者の来訪で診療所や調剤薬局はてんてこ舞いの忙しさとなっている。都内クリニック院長は「コロナが下火になって、患者さんも少し安心して来院してくる。大変だけど、日常に戻ったと感じている」と話す。とくに耳鼻咽喉科や眼科は「大繁盛」のようである。　一方、調剤薬局はそれどころではないようだ。後発品の品不足はそのままで、それを患者に説明する時間に割かれている。中小の調剤薬局では漢方薬の仕入れにも難渋しているという。そんな状況下で花粉症患者が処方箋を持って調剤薬局に来るので「狭い待合室に患者が溢れかえっている」（北関東の調剤薬局経営者）と嘆く。　あまりの忙しさに愚痴のひとつでもこぼしたくなるようで、「花粉症薬は一部を除けば後発

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