改革不全で「ダッチロール」に陥った三菱ケミカル
トップをミスると東芝のように解体へ
2023年3月15日号
迷走中で先が見えない
企業の栄枯盛衰は、トップ次第──。古くからの成句を、まさに地で行く展開となっているのが、本誌3月1日号でも取り上げた三菱ケミカルグループだ。外部から招かれ、21年4月に社長に就いたジョンマーク・ギルソンCEOによる「改革」メニューが積み上がるにつれ、コミットしている計画や目標との乖離が進み、さらには人事面を中心とした社内の混乱が増す一途となっている。当初は「三菱は国家なり」などと嘯いて、高みの見物を続けていた「三菱金曜会」の面々からも、派手な失態を重ねる三菱重工に続く中核メンバー会社のかつてない異変に、ようやく危機感が出始めた。
ギルソン改革のインパクトを俗世的に例えれば、昭和世代には懐かしい戸塚ヨットスクール張りのスパルタ手法で、「三菱貴族」の甘ったれた性根を入れ替えるとともに、会社のモデルそ...
迷走中で先が見えない
企業の栄枯盛衰は、トップ次第──。古くからの成句を、まさに地で行く展開となっているのが、本誌3月1日号でも取り上げた三菱ケミカルグループだ。外部から招かれ、21年4月に社長に就いたジョンマーク・ギルソンCEOによる「改革」メニューが積み上がるにつれ、コミットしている計画や目標との乖離が進み、さらには人事面を中心とした社内の混乱が増す一途となっている。当初は「三菱は国家なり」などと嘯いて、高みの見物を続けていた「三菱金曜会」の面々からも、派手な失態を重ねる三菱重工に続く中核メンバー会社のかつてない異変に、ようやく危機感が出始めた。
ギルソン改革のインパクトを俗世的に例えれば、昭和世代には懐かしい戸塚ヨットスクール張りのスパルタ手法で、「三菱貴族」の甘ったれた性根を入れ替えるとともに、会社のモデルそのも
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