医薬経済オンライン

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林檎の南限、蜜柑の北限―石岡市に見る地域医療問題―

公立病院設立計画前進へ市民も動く

第17回

フリーライター・早川幸子

2023年3月15日号

 茨城県石岡市が19年度に策定した当初の公立病院設立計画は、23年1月の開院をめざし、20年度予算案に病院整備に関する事業費を計上していた。だが、審議の過程で、市議会から関連予算を大幅にカットする修正案が出され、計画を主導した前市長は辞任。計画は中断を余儀なくされていた。  その後、20年4月の出直し市長選で、「公立化を有力な選択肢」に掲げた谷島洋司が当選したことで、公立病院設立計画は息を吹き返すこととなった。市議会の理解を得るため、市長に就任した谷島は、地域医療の課題解決策に新たな選択肢を加えて再検討を行うことにした。産科の再開、小児科の充実、緊急診療の継続という3大課題を、民間病院が対応できるかどうか、地元医療機関に意向調査したのだ。だが、地元医療機関の回答は、いずれも民間での対応に難色を示すものだった。また、民間活用した場合も、市...  茨城県石岡市が19年度に策定した当初の公立病院設立計画は、23年1月の開院をめざし、20年度予算案に病院整備に関する事業費を計上していた。だが、審議の過程で、市議会から関連予算を大幅にカットする修正案が出され、計画を主導した前市長は辞任。計画は中断を余儀なくされていた。  その後、20年4月の出直し市長選で、「公立化を有力な選択肢」に掲げた谷島洋司が当選したことで、公立病院設立計画は息を吹き返すこととなった。市議会の理解を得るため、市長に就任した谷島は、地域医療の課題解決策に新たな選択肢を加えて再検討を行うことにした。産科の再開、小児科の充実、緊急診療の継続という3大課題を、民間病院が対応できるかどうか、地元医療機関に意向調査したのだ。だが、地元医療機関の回答は、いずれも民間での対応に難色を示すものだった。また、民間活用した場合も、市の財

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