医薬経済オンライン

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医療を変える「訪問薬剤師」その意義

連携と癒着のジレンマ

第19回

尾久田 佳明

2023年4月1日号

 21年8月1日、医薬品医療機器等法の一部改正に伴い、「地域連携薬局」「専門医療連携薬局」という薬局の認定制度が設けられ、今後の薬局(保険調剤)のあるべき姿が国の指針として明確に提示された(図1)。 「地域」は在宅訪問や介護施設、「専門医療」はとくにがん医療に焦点を当てているのが特徴だ。ただ専門性の違いはあるものの、この2つのどちらにも共通するキーワードとして「連携」が強調されている。つまり、地域もしくは専門医療機関との連携を強化し、患者に対して、より高度な薬学的管理が行えるよう制定されたのである。確かに、医療機関との連携を密にできれば医師の処方意図の把握や処方不備の事前指摘や処方提案ができ、患者にとってメリットが大きい。  ただ、医療機関と薬局の関係性の歴史と照らし合わせてみると、多くの矛盾を生じているよう...  21年8月1日、医薬品医療機器等法の一部改正に伴い、「地域連携薬局」「専門医療連携薬局」という薬局の認定制度が設けられ、今後の薬局(保険調剤)のあるべき姿が国の指針として明確に提示された(図1)。 「地域」は在宅訪問や介護施設、「専門医療」はとくにがん医療に焦点を当てているのが特徴だ。ただ専門性の違いはあるものの、この2つのどちらにも共通するキーワードとして「連携」が強調されている。つまり、地域もしくは専門医療機関との連携を強化し、患者に対して、より高度な薬学的管理が行えるよう制定されたのである。確かに、医療機関との連携を密にできれば医師の処方意図の把握や処方不備の事前指摘や処方提案ができ、患者にとってメリットが大きい。  ただ、医療機関と薬局の関係性の歴史と照らし合わせてみると、多くの矛盾を生じているように

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