日本の薬機規制 その批判的考察
日本の薬機規制について―医薬産業振興との関係について4―
第13回
元厚生労働省(薬系技官)津田重城
2023年4月1日号
3月8日付の『日刊薬業』の1面に、北里大薬学部の成川衛教授(厚生労働省医政局の「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」の構成員。元薬系技官)の薬価制度や薬機制度に関する話が掲載された。
薬価制度については筆者の考察の能力を超えるが、「薬価制度改革のみならず、薬事規制面も併せて議論すべきとの考え」と発言された。さすがに慧眼である。同氏は、「開発や市販後安全対策のコスト低減」や日本人データに関する議論の必要性の可能性にも触れ、また、後発品についても述べ、よく考えられているとの印象を持った。
まず新薬についてであるが、日本人データの問題に斬り込んでみたい。同氏は「相応の日本人データを見て判断したいという審査当局の意向は十分に理解できる」と述べているが、この問題について私見を述べたい。なお、「日...
3月8日付の『日刊薬業』の1面に、北里大薬学部の成川衛教授(厚生労働省医政局の「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」の構成員。元薬系技官)の薬価制度や薬機制度に関する話が掲載された。
薬価制度については筆者の考察の能力を超えるが、「薬価制度改革のみならず、薬事規制面も併せて議論すべきとの考え」と発言された。さすがに慧眼である。同氏は、「開発や市販後安全対策のコスト低減」や日本人データに関する議論の必要性の可能性にも触れ、また、後発品についても述べ、よく考えられているとの印象を持った。
まず新薬についてであるが、日本人データの問題に斬り込んでみたい。同氏は「相応の日本人データを見て判断したいという審査当局の意向は十分に理解できる」と述べているが、この問題について私見を述べたい。なお、「日本
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