医薬経済オンライン

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上昌広の日本医療の診立て

マスク着脱に見る専門家の分析能力

第31回 国民の判断を仰ぐのに不可欠な研究結果に「言及」せず

医療ガバナンス研究所理事長

2023年4月1日号

 日本のマスク着用のルールが変わった。厚生労働省は、ホームページで、次のように呼び掛ける。 「これまで屋外では、マスク着用は原則不要、屋内では原則着用としていましたが令和5年3月13日以降、マスクの着用は、個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断が基本となりました。本人の意思に反してマスクの着脱を強いることがないよう、ご配慮をお願いします」  私は、この方針変更は医学的に合理的と考えている。ただ、後述するマスクの弊害を考慮すれば、遅きに失したと言わざるを得ない。ところが、国民は政府の方針変更に納得していない。本稿を執筆している3月20日現在、町を歩いていて、マスクを外している人はほとんど見かけない。  なぜ、政府の方針転向に抗い、国民はマスクをつけたがるのか。それは、専門家がマスクは感染予防に有用なた...  日本のマスク着用のルールが変わった。厚生労働省は、ホームページで、次のように呼び掛ける。 「これまで屋外では、マスク着用は原則不要、屋内では原則着用としていましたが令和5年3月13日以降、マスクの着用は、個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断が基本となりました。本人の意思に反してマスクの着脱を強いることがないよう、ご配慮をお願いします」  私は、この方針変更は医学的に合理的と考えている。ただ、後述するマスクの弊害を考慮すれば、遅きに失したと言わざるを得ない。ところが、国民は政府の方針変更に納得していない。本稿を執筆している3月20日現在、町を歩いていて、マスクを外している人はほとんど見かけない。  なぜ、政府の方針転向に抗い、国民はマスクをつけたがるのか。それは、専門家がマスクは感染予防に有用なため

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