時感/編集後記
時感/編集後記
2023年4月1日号
時感
捨てられた武田の「シンボル」
年度始まりの4月。神奈川県藤沢市にあるサイエンスパーク「湘南ヘルスイノベーションパーク」(湘南アイパーク)は18年の開所から5周年を迎えた。今や入居するテナント数は100以上にのぼり、政府が策定した「バイオ戦略」の一環であるバイオコミュティ形成で一端を担う活況ぶりを見せている。
だが、5年前に開いた開所を祝うイベントの直前に、ちょっとしたドタバタ劇があったようだ。かつて武田薬品の湘南研究所だったこの施設の外壁には、「抱き山」と呼ばれる同社のシンボルの看板が大きく掲げられていた。
当時の湘南アイパークの運営は武田薬品によるものだったが、社員たちはサイエンスパークとして再出発するのに「武田色」は相応しくなく、これでは格好がつかないだろうと判断。急いでその看板を降ろし、砕いて...
時感
捨てられた武田の「シンボル」
年度始まりの4月。神奈川県藤沢市にあるサイエンスパーク「湘南ヘルスイノベーションパーク」(湘南アイパーク)は18年の開所から5周年を迎えた。今や入居するテナント数は100以上にのぼり、政府が策定した「バイオ戦略」の一環であるバイオコミュティ形成で一端を担う活況ぶりを見せている。
だが、5年前に開いた開所を祝うイベントの直前に、ちょっとしたドタバタ劇があったようだ。かつて武田薬品の湘南研究所だったこの施設の外壁には、「抱き山」と呼ばれる同社のシンボルの看板が大きく掲げられていた。
当時の湘南アイパークの運営は武田薬品によるものだったが、社員たちはサイエンスパークとして再出発するのに「武田色」は相応しくなく、これでは格好がつかないだろうと判断。急いでその看板を降ろし、砕いて不
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