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家計簿目線の医療経済 コスパ患者学

HFrEFへのエンパグリフロジン

第18回 NNT:19、薬剤費負担:2万7000円強

黒澤 恵

2023年4月15日号

 薬剤のNNT(*)と薬剤費から費用対効果を検討する「コスパ患者学」。前回4月1日号に続き、血糖低下薬であるDPP-4阻害薬を取り上げる予定だった。だが、興味深い論文が出されたため、割り込みのかたちで同じく血糖低下薬であるSGLT2阻害薬を取り上げる。  当初は糖尿病治療薬として承認された同薬だが、その後2剤が、慢性心不全に適応を広げた。そのひとつが今回取り上げる「エンパグリフロジン」である。ランダム化試験「EMPEROR-Reduced」の結果、収縮力が低下した慢性心不全(HFrEF)への有用性が報告され、効能追加に至った(現在では収縮力の高低は問わず)。  そして3月15日、同試験の結果を日本に当て嵌めた場合の費用対効果試算が、日本心臓病学会の『Journal of Cardiology』誌に掲載された(Tsutsui H et al.**)。  それによると、HFrEFへのエン...  薬剤のNNT(*)と薬剤費から費用対効果を検討する「コスパ患者学」。前回4月1日号に続き、血糖低下薬であるDPP-4阻害薬を取り上げる予定だった。だが、興味深い論文が出されたため、割り込みのかたちで同じく血糖低下薬であるSGLT2阻害薬を取り上げる。  当初は糖尿病治療薬として承認された同薬だが、その後2剤が、慢性心不全に適応を広げた。そのひとつが今回取り上げる「エンパグリフロジン」である。ランダム化試験「EMPEROR-Reduced」の結果、収縮力が低下した慢性心不全(HFrEF)への有用性が報告され、効能追加に至った(現在では収縮力の高低は問わず)。  そして3月15日、同試験の結果を日本に当て嵌めた場合の費用対効果試算が、日本心臓病学会の『Journal of Cardiology』誌に掲載された(Tsutsui H et al.**)。  それによると、HFrEFへのエンパグ

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