医薬経済オンライン

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読む医療ー医者が書いた本の斜め読みー

「生きている」ことの難しさ

第215回

2023年4月15日号

植物少女 朝比奈秋 朝日新聞出版 2023年1月刊  年に3〜4度、列車や高速バスを使って旅をする。あてどなくぶらぶらと、などと昔の俳人のような旅ではない。のんびりだが、大きな目的を「旅の理由」として持っている。巨樹を訪ねることだ。  巨樹はたいていが年輪を重ねた老木であることが多い。そして巨樹と言われる多くがクスノキ、スギ、ムクノキだ。背の高いイチョウは晩秋の色づいた葉の茂りの勢いが若さを感じさせ、見た目からしても老木ではないことが多い。クスノキは志々島(香川県)のオオクスも、門真市(大阪府)のクスノキも樹齢は1000年を超えるとされるが、すでに自らは立っていられない。人間がいくつかの支柱を立てて補佐している。幹に洞(ウロ)ができていたり、枯死しかけていたりする木にもときおり出会う。髙野神社宇那提森(岡山県津山市)のムク... 植物少女 朝比奈秋 朝日新聞出版 2023年1月刊  年に3〜4度、列車や高速バスを使って旅をする。あてどなくぶらぶらと、などと昔の俳人のような旅ではない。のんびりだが、大きな目的を「旅の理由」として持っている。巨樹を訪ねることだ。  巨樹はたいていが年輪を重ねた老木であることが多い。そして巨樹と言われる多くがクスノキ、スギ、ムクノキだ。背の高いイチョウは晩秋の色づいた葉の茂りの勢いが若さを感じさせ、見た目からしても老木ではないことが多い。クスノキは志々島(香川県)のオオクスも、門真市(大阪府)のクスノキも樹齢は1000年を超えるとされるが、すでに自らは立っていられない。人間がいくつかの支柱を立てて補佐している。幹に洞(ウロ)ができていたり、枯死しかけていたりする木にもときおり出会う。髙野神社宇那提森(岡山県津山市)のムクノ

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