MRの劣化を招いた第一選択薬の呪い

アフターコロナを生き抜くMR像

MRの劣化を招いた第一選択薬の呪い

第22回　～MRは製品軸から患者さん軸への進化が必須～

株式会社ピグマリオン代表取締役社長　柏惠子

2023年5月1日号

　私は、人材育成コンサルタントであり、研修講師である。まったくの業界外のいわば部外者でありながら、製薬会社MR研修に日々関わっている。MR向け研修内では、実にさまざまな課題が見えてくる。　今回は、実際にMRトレーニングに長年関わってこられ、製薬会社の社長経験もある方とのご面談で貴重な話を伺った。「製品軸から、顧客軸、そして患者さん軸へ、これがMRのめざすところ」という話である。　ちょうどこの週に、お会いさせていただいたある日系製薬会社さんが、まさに「うちは、製品軸なんです」と話されるのを聞いたばかりだった。その会社は第一選択薬となるだろう良い製品をたくさん有している製薬会社さんで、私から見れば「黙っていても売れるのでは」と感じていた。だが、昨今の薬価改定やパテントクリフ問題などを考えると、次世代に備えて、これまでとは異... 　私は、人材育成コンサルタントであり、研修講師である。まったくの業界外のいわば部外者でありながら、製薬会社MR研修に日々関わっている。MR向け研修内では、実にさまざまな課題が見えてくる。　今回は、実際にMRトレーニングに長年関わってこられ、製薬会社の社長経験もある方とのご面談で貴重な話を伺った。「製品軸から、顧客軸、そして患者さん軸へ、これがMRのめざすところ」という話である。　ちょうどこの週に、お会いさせていただいたある日系製薬会社さんが、まさに「うちは、製品軸なんです」と話されるのを聞いたばかりだった。その会社は第一選択薬となるだろう良い製品をたくさん有している製薬会社さんで、私から見れば「黙っていても売れるのでは」と感じていた。だが、昨今の薬価改定やパテントクリフ問題などを考えると、次世代に備えて、これまでとは異なる

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