業界が最も嫌う「理不尽ルール」

薬価キーワードざっくり解説！

業界が最も嫌う「理不尽ルール」

第15回　市場拡大再算定の共連れ

2023年5月1日号

　果たしてこの説明でわかるだろうか？市場拡大再算定の共連れは「市場で競合する医薬品について公平な薬価改定を行う観点から、対象品の類似品にも再算定を行う」ことを意味する。まず市場拡大再算定は、企業予測より「売れ過ぎて市場が拡大したら、薬価を下げるルール」になる。共連れは、再算定対象と同様の引き下げを類似品にも適用するものだ。共連れルールができたのは00年度。このときの要件は「薬価収載の際の比較薬が再算定対象品となった場合」というもの。こんな例えをする製薬業界の関係者がいた。「親亀（対象品）がコケたら（再算定を受けたら）、その親から生まれた（比較薬となった）子亀（類似品）もコケる。ただし、子亀がコケても、親亀はコケない」　これに続き、08年度改革では共連れルールが強化されて、対象品が比較薬になったかどうかにかかわらず「... 　果たしてこの説明でわかるだろうか？市場拡大再算定の共連れは「市場で競合する医薬品について公平な薬価改定を行う観点から、対象品の類似品にも再算定を行う」ことを意味する。まず市場拡大再算定は、企業予測より「売れ過ぎて市場が拡大したら、薬価を下げるルール」になる。共連れは、再算定対象と同様の引き下げを類似品にも適用するものだ。共連れルールができたのは00年度。このときの要件は「薬価収載の際の比較薬が再算定対象品となった場合」というもの。こんな例えをする製薬業界の関係者がいた。「親亀（対象品）がコケたら（再算定を受けたら）、その親から生まれた（比較薬となった）子亀（類似品）もコケる。ただし、子亀がコケても、親亀はコケない」　これに続き、08年度改革では共連れルールが強化されて、対象品が比較薬になったかどうかにかかわらず「すべ

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