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医工連携

薬を徐放できる次世代材料開発

医工連携の実践者90 根岸雄一 東京理科大学教授

2023年5月1日号

 薬をポリマーやカプセルに担持させて体内で上手に徐放させると、長時間にわたって濃度が一定範囲に維持されることになり、濃度が上下しやすい通常投与に比べて効果と安全性が向上し、さらにコストも減ると期待されている。  最近、この体内徐放に大変向いているのでないかと注目されている材料がある。  有機分子の骨格が共有結合によって組み合わさった「共有結合性有機構造体」(Covalent Organic Framework=COF)だ。その3次元構造は、多くの場合、軽くて強い多孔質材料となる。身近な多孔質材料である活性炭やシリカゲル、ゼオライトなどを思い浮かべていただくと、モノを吸着しやすいイメージは湧くだろう。そして、同様の構造をつくれる炭素材料や「多孔性金属錯体(MOF)」と比べてもCOFは軽量で強く、要素分子に付けられる官能基の幅広さなどから設計の自由度も高...  薬をポリマーやカプセルに担持させて体内で上手に徐放させると、長時間にわたって濃度が一定範囲に維持されることになり、濃度が上下しやすい通常投与に比べて効果と安全性が向上し、さらにコストも減ると期待されている。  最近、この体内徐放に大変向いているのでないかと注目されている材料がある。  有機分子の骨格が共有結合によって組み合わさった「共有結合性有機構造体」(Covalent Organic Framework=COF)だ。その3次元構造は、多くの場合、軽くて強い多孔質材料となる。身近な多孔質材料である活性炭やシリカゲル、ゼオライトなどを思い浮かべていただくと、モノを吸着しやすいイメージは湧くだろう。そして、同様の構造をつくれる炭素材料や「多孔性金属錯体(MOF)」と比べてもCOFは軽量で強く、要素分子に付けられる官能基の幅広さなどから設計の自由度も高い。

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