診療報酬改定の「後ろ倒し」で噴出する疑問

薬価にも影響必至の医療ＤＸ対応

2023年5月1日号

　降って湧いた話のようだが、そうではなく、厚生労働省内では昨秋から具体的な検討が進められてきた。24年度の診療報酬改定は、4月1日ではなく「後ろ倒し」を図ったうえで実施されることが確実な情勢だ。「医療DX令和ビジョン2030」厚労省推進チームは4月4日、「改定施行時期を後ろ倒しし、システム改修コストを低減」する方針を示した。時期については「中央社会保険医療協議会の議論を経て今夏までに決定」するとした。　となると、製薬企業など医薬品業界の関係者の関心は「薬価改定はどうなるのか」に集まる。この問いに対し、厚労省幹部は本誌に「診療報酬と薬価は一体的に運用しており、関連性が強い。決まった話はないが、薬価も当然（後ろ倒しの）検討対象になるだろう」と語る。　厚労省は「診療報酬改定DX」と称し、診療報酬算定と患者の窓口負担金計... 　降って湧いた話のようだが、そうではなく、厚生労働省内では昨秋から具体的な検討が進められてきた。24年度の診療報酬改定は、4月1日ではなく「後ろ倒し」を図ったうえで実施されることが確実な情勢だ。「医療DX令和ビジョン2030」厚労省推進チームは4月4日、「改定施行時期を後ろ倒しし、システム改修コストを低減」する方針を示した。時期については「中央社会保険医療協議会の議論を経て今夏までに決定」するとした。　となると、製薬企業など医薬品業界の関係者の関心は「薬価改定はどうなるのか」に集まる。この問いに対し、厚労省幹部は本誌に「診療報酬と薬価は一体的に運用しており、関連性が強い。決まった話はないが、薬価も当然（後ろ倒しの）検討対象になるだろう」と語る。　厚労省は「診療報酬改定DX」と称し、診療報酬算定と患者の窓口負担金計算

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