家計簿目線の医療経済 コスパ患者学
高尿酸血症へのフェブキソスタット:痛風発作リスクは先行品の2倍弱?
第20回
黒澤 恵
2023年5月15日号
例えば、冷蔵庫を買う際に「費用対効果」を考えない人はまずいない。自動車の購入でも同じだ。では「処方薬」はどうだろう。大抵の場合、費用対効果についての説明もなく、指示されるままの薬剤を薬局で買う。処方薬を「商品」として考えた場合、かなり特殊な「商習慣」ではなかろうか。
そのような観点から処方薬の「費用対効果」を検討してきた本連載、今回は尿酸低下薬の「フェブキソスタット」を取り上げる。21年度の売上げは400億円弱。生活習慣病治療薬のなかではトップクラスに位置する。
すでにジェネリックが上市しているため「費用」は軽減されつつある。しかし、その「効果」はどうだろうか。
まず、患者にとって重要である「痛風関節炎」抑制作用だが、フェブキソスタット8週間服用下での発現率は「10.6%」で、先行薬「アロプリノール」の5.9...
例えば、冷蔵庫を買う際に「費用対効果」を考えない人はまずいない。自動車の購入でも同じだ。では「処方薬」はどうだろう。大抵の場合、費用対効果についての説明もなく、指示されるままの薬剤を薬局で買う。処方薬を「商品」として考えた場合、かなり特殊な「商習慣」ではなかろうか。
そのような観点から処方薬の「費用対効果」を検討してきた本連載、今回は尿酸低下薬の「フェブキソスタット」を取り上げる。21年度の売上げは400億円弱。生活習慣病治療薬のなかではトップクラスに位置する。
すでにジェネリックが上市しているため「費用」は軽減されつつある。しかし、その「効果」はどうだろうか。
まず、患者にとって重要である「痛風関節炎」抑制作用だが、フェブキソスタット8週間服用下での発現率は「10.6%」で、先行薬「アロプリノール」の5.9%に
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