時流遡航
日々諸事遊考63
第303回 ─しばし随想の赴くままに 週刊朝日誌の休刊に想うこと─
本田成親
2023年6月1日号
1922年に創刊され、100年余にわたって世論形成の重要な一環を担ってきた「週刊朝日」が、5月末の最終号をもって休刊へと追い込まれた。紙媒体の雑誌・書籍類の読者数激減やそれに伴う広告業者の撤退、さらには朝日新聞社そのものの経営事情に起因する不可避な判断ではあったのだろうが、些か残念な想いもしなくはない。週刊朝日誌に関しては、この愚身にも、ちょっとした懐かしく忘れ難い想い出があるからなのである。
92年晩秋の頃、週刊朝日の編集長を名乗る人物から突然の電話があった。その内容は、翌年の新年号あたりから週刊朝日で連載記事の執筆を担当してもらえないかとの要請であった。まったく思ってもいなかった突然の依頼だったので、正直なところしばし戸惑いもしたのだが、穴吹史士というその人物の熱意に促され、まずは面談したうえでということになり、築...
1922年に創刊され、100年余にわたって世論形成の重要な一環を担ってきた「週刊朝日」が、5月末の最終号をもって休刊へと追い込まれた。紙媒体の雑誌・書籍類の読者数激減やそれに伴う広告業者の撤退、さらには朝日新聞社そのものの経営事情に起因する不可避な判断ではあったのだろうが、些か残念な想いもしなくはない。週刊朝日誌に関しては、この愚身にも、ちょっとした懐かしく忘れ難い想い出があるからなのである。
92年晩秋の頃、週刊朝日の編集長を名乗る人物から突然の電話があった。その内容は、翌年の新年号あたりから週刊朝日で連載記事の執筆を担当してもらえないかとの要請であった。まったく思ってもいなかった突然の依頼だったので、正直なところしばし戸惑いもしたのだが、穴吹史士というその人物の熱意に促され、まずは面談したうえでということになり、築地の
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