鳥集徹の口に苦い話〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜
非接種者を守れなかった マスコミと法律家たち
第184回
鳥集徹
2023年6月15日号
新型コロナワクチンの接種をめぐって、大人の「いじめ」のような問題があったことを、5月31日に、毎日新聞が報じて話題となっている。
報道によると、問題があったのは、滋賀県の甲賀広域行政組合消防本部。21年当時、元職員はインフルエンザワクチンの接種で副反応が出たことがあり、上司に接種しない意向を伝えていた。しかし、「強制ではない」とされながらも接種日程を告げられるなど、日々重圧を感じていたという。
この元職員に対して、消防本部は、廊下脇にある協議スペースの机で勤務することを求め、更衣室の使用も制限された。また、現場への出動時以外は私服での勤務を余儀なくされ、職場内での行動記録の提出も求められた。
さらに、「ワクチン接種拒否者への業務区別」とする消防長名の内部文書を作成。全職員や来庁者などとの接触制限...
新型コロナワクチンの接種をめぐって、大人の「いじめ」のような問題があったことを、5月31日に、毎日新聞が報じて話題となっている。
報道によると、問題があったのは、滋賀県の甲賀広域行政組合消防本部。21年当時、元職員はインフルエンザワクチンの接種で副反応が出たことがあり、上司に接種しない意向を伝えていた。しかし、「強制ではない」とされながらも接種日程を告げられるなど、日々重圧を感じていたという。
この元職員に対して、消防本部は、廊下脇にある協議スペースの机で勤務することを求め、更衣室の使用も制限された。また、現場への出動時以外は私服での勤務を余儀なくされ、職場内での行動記録の提出も求められた。
さらに、「ワクチン接種拒否者への業務区別」とする消防長名の内部文書を作成。全職員や来庁者などとの接触制限を各
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