話題の焦点
条文にない法律の逆転劇
2023年6月15日号
あるお子さんが脳腫瘍を患い、長期療養が必要となり、毎月数十万円の支払いに苦慮。 市役所で支援制度がないものか相談してみたが、答えは「ないです」の一言。 苦難の5年が過ぎた頃に、偶然、脳腫瘍に罹患した子は「特別児童扶養手当法」の定める「障害児」に該当、受給資格のあることを知る。早速、市の窓口に給付の請求をするもラチがあかない。「法律にはあくまで請求の翌月からしか支給できない(つまり過去には遡れないと書いてある)」との切ない説明だ。 納得がいかず訴訟するも一審では敗訴。だが、控訴し大阪高等裁判所で逆転勝訴、5年分300万円の手当を受け取ることができた。 それにしても、高裁の判決理由は我われ庶民にとっては実に価値のある重い言葉だ。「社会保障制度が複雑多岐にわたっており、一般市民にとってその内容は的確に理解することは困難であるが、行政の職員は条理(...
あるお子さんが脳腫瘍を患い、長期療養が必要となり、毎月数十万円の支払いに苦慮。 市役所で支援制度がないものか相談してみたが、答えは「ないです」の一言。 苦難の5年が過ぎた頃に、偶然、脳腫瘍に罹患した子は「特別児童扶養手当法」の定める「障害児」に該当、受給資格のあることを知る。早速、市の窓口に給付の請求をするもラチがあかない。「法律にはあくまで請求の翌月からしか支給できない(つまり過去には遡れないと書いてある)」との切ない説明だ。 納得がいかず訴訟するも一審では敗訴。だが、控訴し大阪高等裁判所で逆転勝訴、5年分300万円の手当を受け取ることができた。 それにしても、高裁の判決理由は我われ庶民にとっては実に価値のある重い言葉だ。「社会保障制度が複雑多岐にわたっており、一般市民にとってその内容は的確に理解することは困難であるが、行政の職員は条理(正
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