医薬経済オンライン

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後発品訴訟でニプロが突いた通知行政の「宿痾」

抗がん剤「ハラヴェン」承認問題で思わぬ副産物

2023年6月15日号

 厚生労働省の後発品の承認ルールに不満があるならば、厚労省へ訴訟を仕掛けるべき――。  5月10日、もともとはメーカー同士の特許争いだった訴訟に対し、当事者間での解決ではなく「厚労省への行政訴訟」を投げかける異例の判決を知的財産高等裁判所が下した。原告はニプロで、エーザイに対して「エーザイ製品の後発品を出したいので、エーザイとして問題ないことを確認してほしい」と求めた訴訟だ。  判決で焦点となった承認ルールとは「先発品の特許が残っていれば後発品を承認しない」という、厚労省の通知のことだ。これまで、多くの後発品メーカーを悩ませてきたルールでもある。  今回の訴訟を通じて、ニプロは後発品メーカーを代表するように厚労省のルール運用への不満をぶちまけた。  ことの発端は、21年に遡る。エーザイの乳がん治療薬「...  厚生労働省の後発品の承認ルールに不満があるならば、厚労省へ訴訟を仕掛けるべき――。  5月10日、もともとはメーカー同士の特許争いだった訴訟に対し、当事者間での解決ではなく「厚労省への行政訴訟」を投げかける異例の判決を知的財産高等裁判所が下した。原告はニプロで、エーザイに対して「エーザイ製品の後発品を出したいので、エーザイとして問題ないことを確認してほしい」と求めた訴訟だ。  判決で焦点となった承認ルールとは「先発品の特許が残っていれば後発品を承認しない」という、厚労省の通知のことだ。これまで、多くの後発品メーカーを悩ませてきたルールでもある。  今回の訴訟を通じて、ニプロは後発品メーカーを代表するように厚労省のルール運用への不満をぶちまけた。  ことの発端は、21年に遡る。エーザイの乳がん治療薬「ハ

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